脈管系~心臓②~

解剖学
今回の内容

心臓壁の構造、刺激伝導系、心臓の脈管、神経、心膜について

心臓壁の構造

心臓壁は心内膜、心筋層、心外膜に分けられます。

①心内膜

単層扁平上皮と、それに裏打ちする結合組織からなります。

②心筋層

心房より心室で厚く、右心室より左心室で厚い。これは右心室が肺に血液を送るのに対し、左心室は全身に血液を送るためです。また心房と心室の心筋層は、房室口を取り囲む線維輪とその間の線維三角という結合組織によってはっきりと隔てられています。この間をつなぐのは、特殊心筋線維のみになります。

③心外膜

心臓の外表面をおおう漿膜と、それを裏打ちする結合組織からなります。

刺激伝導系

心臓がポンプ機能を果たすためには、心房と心室が順序良く収縮する必要があります。このための興奮を伝達するのが刺激伝導系になります。これは特殊心筋と呼ばれる自動的に収縮・興奮する心筋であり、この興奮が一般の心筋に伝わることにより心臓の収縮が起こります。刺激伝導系は2種類に分けられます。

①洞房系

右心房の上大静脈に洞房結節(キース・フラック結節)と呼ぶ特殊心筋の集まりがあります。

これはペースメーカーともよばれ、毎分60~80回の拍動はココから生じ、一般の心房筋に伝わります。

②房室系

 右心房の冠状動脈付近に房室結節(田原結節)とよぶ特殊心筋の集まりがあります。房室結節は心房と心室間を連絡する房室束(ヒス束)、心室中隔を通る右脚と左脚、左右の心室壁に分布するプルキンエ線維と呼ばれる特殊心筋線維に続いています。したがって、心房全体に広がった洞房結節の興奮は房室系を介して心室全体に波及することになります。心臓の虚血などで房室束が遮断されると、心房と心室は同調せず、別々に収縮し始めます。(房室ブロック)

 

心筋は興奮すると活動電位を生じます。この活動電位を身体の外部から記録したのが心電図になります。

心臓の脈管

左右の冠状動脈は心臓壁を養っている動脈です。この動脈は上行大動脈から枝分かれしています。

①右冠状動脈

おもに右心房、右心室の後ろ、心室中隔の後ろ1/3に分布します。

②左冠状動脈

おもに左心房、右心室の前、左心室の前壁と後壁、心室中隔の後ろ2/3に分布します。

③冠状静脈洞

心臓の静脈の大部分は冠状静脈洞に集まりに集まり、右心房にそそぎます。

心臓の神経

心臓は交感神経と副交感神経(迷走神経)の支配を受けます。これらは心臓神経叢を形成します。

交感神経は心臓機能を促進し、副交感神経は抑制的に働きます。

心膜について

心膜は心臓とそれに出入りする血管の基部を包む袋であり、外層の線維性心膜と内層の漿膜性心膜の2層でできています。心臓の運動を円滑に行うため心膜液で満たされています。

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